第12回講演の集い 12・22(講演と対談)
テーマ 生きさせろ!難民化する若者たち
サブタイトル 野宿労働者と非正規労働者をめぐって
内容  今回は、釜ヶ崎と同じ不安定就労という状況でも、視点を非正規若手労働者に向け、メインゲストに作家の雨宮処凛(かりん)さんを招き、生田武志さん(野宿者ネットワーク)、中村研さん(派遣ネット関西)との対談を、「生きさせろ!難民化する若者たち」と題して行ないました。雨の中でしたが70名の参加でした。
 雨宮さんは、自らも長年フリーターとして働き、長時間労働により、うつ状態に追い込まれてきたと自己紹介し、財界主導でつくられた不安定就労が、多くの自殺者や病者をつくりだしているとの話でした。しかし現在、食・居住・健康などのサポートを目的としたセーフティネット組織の立ち上げ(東京での「反貧困たすけ合いネットワーク」)など、若者を中心とした動きが始まっていると報告がありました。
 中村さんは、本来戦後は禁じられている「人夫出し」が今日、派遣法下で公然と進められているが、正規労働者の一部しか守れない労働運動ではない運動を作っていこうとの訴えでした。
 生田さんは、長年の野宿労働者との関わりを話す中、とりわけ学校で伝えるべきことを伝えていないこと、無知からくる襲撃、差別・偏見を取り除く重要性の訴えがありました。
 また若年労働者にも悪徳業者の攻撃がある、家賃滞納・借金地獄で不安定就労から脱出できない状態は、野宿労働者に共通するとの指摘がありました。
 対談の共通の論点としては、各地でできるところから、法律知識も含めたサポート組織を作ること、また低賃金・劣悪な条件を告発し闘っていく意思表示と組織作りが緊要であることでした。
日時 07年12月22日(土)午後6時半〜9時
場所 エル・おおさか(府立労働センター)709号
講師 雨宮 処凛さん(作家)
対談者 生田 武志さん(野宿者ネットワーク)
中村 研さん(派遣ネット関西・ユニオンぼちぼち)
費用 資料代500円  
主催者 釜ヶ崎講座