釜ヶ崎講座ニュース NO10  2004年6月11日
 大阪港郵便局私書箱40号・090-2063-7704
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(1) 6月19日「藤やんを偲ぶ会」を開きます。
「釜講座」の実質的な代表だった釜ヶ崎日雇労働組合・釜ヶ崎反失業連絡会の「藤やん」(藤井利明さん)が、昨年6月22日に亡くなってから、まもなく1年を迎えようとしています。「釜講座」にとって彼の死はとても大きなものでした。正直な所、「講座」をグングン引っ張る力持ちがいなくなってしまったのでした。来る19日「釜講座」も呼びかけの一翼を担い、別紙「案内チラシ」のような「偲ぶ会」を開きます。皆様の参加をお待ちしています。
             <日時> 04年6月19日(土)午後6時30分から8時30分
<会場> ふる里の家(西成区萩之茶屋3―1―9)(Tel.06・6641・8273)
<会費> 1000円(持ち込み歓迎)
<連絡先> 釜ヶ崎反失連 06・6632・4273・ 釜ヶ崎講座 090・2063・7704
<メッセ−ジなどお寄せください。FAX 06・6632・4273または      メール kamakouza@cwo2.bai.ne.jp>
<主催> 「藤やんを偲ぶ会」
山田 實(釜ヶ崎日雇労働組合)・本田哲郎(釜ヶ崎反失業連絡会)・小柳伸顕(釜ヶ崎キリスト教協友会)・渡邉充春(釜ヶ崎講座)・和田喜太郎(関西共同行動)・原田恵子(関西共同行動)・笠松明広(解放新聞社)・戸田ひさよし(全日建近畿地本)・黒田伊彦(矢田解放塾)・馬場徳夫(おおさかユニオン・ネットワーク) ・玉本寿一(関西共同行動)・中北龍太郎(しないさせない戦争協力関西ネット)・西岡智(部落解放人権研究所)・島和博(大阪市立大学院大学)・寺田道男(京都「天皇制を問う」講座実行委員会)・天野恵一(反天皇制運動)(敬称略・順不同)
(2)7・10第7回講演の集いを行います。
テーマは「釜ヶ崎と子どもたち」。講師は小柳伸顕さん(釜ヶ崎キリスト教協友会)。
「釜ヶ崎100年・過去・現在・未来」のPARTVとなります。準備が遅れ、半年振りの開催です。
1903年、第5回内国勧業博覧会が今の天王寺公園・新世界で開かれたことにより、天皇の通過道に当った長町(名護町)の木賃宿が、現在地に移住されて「釜ヶ崎」が形成され100年目の年、「釜ヶ崎講座」は「釜ヶ崎100年」の歴史を紐解く「釜ヶ崎100年・過去・現在・未来」の「講演のつどい・T・U」を開催してきました。 前回の水野阿修羅さんの講演の中から、現在の単身男性日雇労働者の街「釜ヶ崎」に、かっては家族ぐるみの労働者世帯が大半を占める時代があったこ とを知りました。その時代、経済的理由や下の子の子守りを追われたりして、地区内に200余名もの不就学の子供がいた時期があり、そのための「大阪市立あいりん小中学校」が作られていました。60年代より、この学校のケースワーカーとして、子供たちの就学援助にかかわってきた小柳伸顕さんは子供達とのかかわりを「教育以前」(小柳著・田畑書店)ともいっています。今回、前回の講演を引き継ぎ、子供たちとのかかわりから見えた「釜ヶ崎」を考えていく講演会を行います。皆さん、釜ヶ崎を共に考えていきませんか。
一昨年8月、「ホームレスの自立等に関する特別措置法」(野宿者支援法)が、成立・施行され、失業―野宿問題について、国・地方自治体が責任を持つことが明確にされました。野宿生活者に「就労の機会の確保」「安定した居住等の確保」の実施を明記しています。 本年春、確定した大阪府・市の「実施計画」では、現在の特別清掃事業が、就労対策として位置付けられていますが、財源は国の緊急雇用対策金だよりのままです。昨年末まで続いた「野営闘争」の地平を越えた運動の発展が望まれます。失業―野宿問題の現状について「釜ヶ崎反失連」野やまだ共同代表より報告を聞きます。
□日時 7月10日(土)午後6時開場・6時半開演
□会場 エル・おおさか(府立労働センター)709号
大阪市中央区北浜東3−14 電話 06−6942−0001
地下鉄・京阪電車「天満橋」「北浜」下車8分
□講師  小柳伸顕さん (釜ケ崎キリスト教協友会)
  □資料代 500円
□報告  山田 實氏(釜ヶ崎反失業連絡会共同代表)・他
(3)「釜講座」はこの間、5・1第35回釜ヶ崎メーデーや3・20世界統一反戦行動等の行動に、釜ヶ崎日雇労組・釜ヶ崎反失連とともに行動・参加しました。会員の方が多く参加していただきました。
(イ)釜ヶ崎メーデー
前日午後6時より、三角公園で前夜祭が行なわました。「釜講座」の事務局の伊東が連帯の挨拶を行いました。映画『用心棒』が上映され、多くの労働者が楽し見ました。  釜ヶ崎のメーデーは、朝5時半より、あいりんセンターのシャッターが開くと同時に始まります。センターに机が出され、釜ケ崎日雇労働組合、釜ケ崎反失業連絡会のメーデー情宣が始まり、続々と労働者が輪をつくり始めます。  今年のメインスローガンは、「第35回反戦・反失業釜ケ崎メーデーを闘おう」で、更に「市・府・国は仕事をつくれ! アブレ・野垂れ死にを押しつけるな! 自衛隊はイラクから即時撤退せよ! 小泉による戦争への国作りを許すな!」のスローガンで闘われました。  7時より、釜日労の大戸さんの司会で、メーデー集会が開かれました。「朝日建設」闘争の報告の後、 「釜ケ崎講座」から渡邊が、「昨年亡くなった藤ヤンと創り出した釜ケ崎講座を更に進めていきたい。3・20反戦行動を釜日、反失連と共に闘った。本日も一緒に闘う」と決意を述べました。続いて、泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会の若野代表が、「関西新空港反対の闘いを釜の仲間と更に進めていきたい」とあいさつしました。  釜日労の山田委員長があいさつに立ち、「アメリカのみが力まかせに世界を支配しようとしている。アメリカべったりの小泉によって、戦争への国作りのみが優先している。釜の労働者へ、野宿労働者へ仕事をつくれという我々の要求に対する対策は、資本にとって都合のよいものにしかなっていない。カネの使い方にしても同様だ。府・市での西成対策・あいりん対策として二百億もの予算が組まれていても、それは病院にまわるだけの構造になっている。現在の特掃にしても大半のカネは国の緊急雇用対策特別交付金が基になっている。それも今年一杯が期限だ。今一度力を結集して、仕事をつくれ! 仕事をよこせ! と闘いをつくりあげていこう」と呼びかけました。
<あいりんセンター内での集会・山田委員長の発言>
 8時半、センターを出発し、釜地区内をデモし三角公園へ。到着後「勝ちとる会」のおにぎりとみそ汁で腹ごしらえをして9時半、隊列を整え、メーデーのデモに出発しました。隊列は四百名でした。昨年と同じく、釜銀座から恵美須町から大国町へまわり、南下し再び釜へ帰る「釜ケ崎席巻デモ」の形となりました。「釜講座」の旗は釜の労働者が元気よく担いでくれ、いつも先頭になぜかあったのです。  この日、この数年恒例になってきた連合大阪よりNPO釜ケ崎へ要請のメーデー会場清掃に百名が就いており、協も仕事の「特別清掃事業」に250名余が就いていますので、合わせて今年も千名近い労働者が多様な形でメーデーを闘ったわけです。 昨年も「講座」のメンバー参加しましたが、「講座」として呼びかけたのは、今回が初めてです。来年はもっと多数で参加しませんか。
     <三角公園から、デモに出発の参加者>
(ロ)3・20世界統一反戦行動に参加しました。
 3月20日、「全世界1000万人が立ち上がった日から一年、地球を再び反戦のウェーブが駆け抜ける! 大阪で1万人の大行進を!」をスローガンに、「イラク侵略から1年、自衛隊・占領軍の即時撤退を求める大阪集会」が、午後1時より、小雨の中、野崎公園において約1000名を集めて開かれました。 この集会は、「しないさせない戦争協力関西ネットワーク」に結集する労働組合(全労協系など)と関西共同行動に参加する市民運動・諸団体ほか、全体で75賛同団体で行われました。「釜講座」も代表が賛同人となりました。 あいにくの雨でしたが、若者の参加が多い集会は、活気に満ちていました。 釜ヶ崎の労働者はバス「勝利号」で約80名が参加しました。講座の皆は「釜ヶ崎」の隊列のそばで参加しました。集会では、冒頭、実行委員会を代表して馬場徳夫氏(大阪ユニオンネットワーク)が、「日付の関係で我々の集会が全世界で一番最初の世界統一行動となるであろう」と述べ、さらに「スペインは政権さえ吹き飛び、新政権は撤兵を約束した。我々も大衆運動の力で自衛隊の撤兵をかちとることが可能なのだ!」と訴えました。 この後、「立川自衛隊監視テント村への弾圧に抗議する決議」を採択したあと、リレートークにうつり、新聞労連、自由法曹団、韓青同等が発言しました。釜ケ崎反失連からは、釜日労の大戸さんが発言しました。一年以上に及ぶ中之島野営闘争への支援・激励に感謝を述べ、引き続き反失業を闘うことを宣言、さらに反戦闘争にも決起していく決意を述べました。 最後に、シュプレヒコールをあげ、すぐ隣の扇町公園の関西集会へ合流しました。 本集会は、「―3・20世界の人々とともにー終わらせようイラク占領!撤退させよう自衛隊!関西集会」と名付けられ、「フォーラム平和近畿ブロック会議・近畿市民実行委員会」と、前述の野崎公園での市民集会を開いた「イラク侵略から一年、自衛隊・占領軍の即時撤退を求める3・20大阪集会実行委員会」の共催で行われ、雨にもかかわらず約1万人の大集会となりました。 本集会では、主催者を代表して山田保夫さん(フォーラム平和近畿ブロック会議議長)と中北龍太郎(「しないさせない戦争協力」関西ネットワーク共同代表)が挨拶を行いました。来賓の議員が紹介され、米国のANSWERからの連帯アピールが読み上げられました。 更に特別ゲストとして、韓国で三百五十以上の団体で構成されている「イラク派兵反対非常国民行動」の事務局長であるチョン・ヨンジュンさんが、「韓日民衆の連帯でブッシュ政権の暴走を止めよう」と特別報告を行いました。 各団体のアピールに移り、更に団結ガンバローが行われ、3時から3コースに分かれて、ピースウォークに移りました。 市民グループは、大阪城までデモを行いました。釜日労、反失連の部隊のあとに、私たち「釜ケ崎講座」が続きましたが、講座の集いに参加されている市民の労働組合の方などが自然と周りを包みながら、「イラク反戦」を訴えて歩きました。釜ヶ崎での行動以外では、初めての試みでしたが、「釜講座」の旗も「翻り」皆楽しく行動しました。 釜ヶ崎以外でのこのような行動の取組みには、いろいろ意見もあろうかと思います。ご意見をよせてください。
     <扇町公園・雨の中イラク反戦を訴え1万名の集会>
(4)大阪市・大阪府の「実施計画」提出される。
国の基本計画(昨年7月31日成案)以降、都道府県・市町村での実施計画策定が次々と出されてきました。大阪府は、昨年12月25日に「大阪府ホームレスの自立の支援等に関する実施計画(素案)」を公表、意見募集を行ない、3月末に策定作業が行なわれ4月に発表されました。市は、1月13日に発表され、府同様1ケ月の意見募集期間が終わり3月末に成案として発表されました。 府・市とも、「特別措置法」においてホームレスに対する自立支援と並んで「ホームレスとなることを余儀なくされるおそれのある者が多数存在する地域」での、すなわち、あいりん地域での日雇労働者に対する雇用、就労及び生活上の支援を実施していく(府)、野宿生活にならないための予防と野宿生活からの自立の支援を兼ね合わせた生活上の支援の実施(市)と規定しています。また現在の「高齢者特別清掃事業」が実施計画の中で位置づけられています。
 しかし府市の単独事業負担は少なく、大半は16年度で事業期間が終了する国の「緊急雇用創出基金」でまかなわれているのが現実です。計画に基づく16年度の府・市予算も昨年を大きく越えるものでもなく、この財源構造が実現しなければ、「計画」での就労対策は直ちに「絵に描いたモチ」になってしまいます。 予算化をさせ、事業を拡大継続させていくためには、釜ケ崎の反失業闘争の更なる飛躍が問われている印象です。 尚、この「実施計画」は、「府」・「市」の出先機関に置かれていますので、是非みて、よんでください。「講座」のHPにも載せる段取りです。7月10日の「講演の集い」の時は参考資料で用意します。
(5)会員になってください。カンパをお願いします。
郵便振替用紙同封しました。会費は、年1000円です。カンパもよろしく。
(6)講座のロゴ募集しています。
昨年から募集しましたが応募は少なくまだ選べません。皆さんからの応募期待しています。この間の行動には「釜講座」と染め抜いたいわゆる「組合旗」で参加しています。メーデーの時は「釜日労」の幡と並んで隊列の先頭でした。それも釜らしく力強いのですが、当世は「派手な」「ユニーク」なものが這えるようです。 封筒やニュースのポイントに、旗やのぼりなどに使います。ユニークなロゴを考えてください。
募集要項   A4版の紙に10センチぐらいの寸法で。
材料、素材、色制限ありません(ただ使用方法で黒1色や白1色で使用することをご了解ください)
テーマは釜ヶ崎に係わる意味があればOKです。
「釜ヶ崎講座」はschoolかcourseか?K・SかK・Cか?ご意見を寄せてください。 採用作品には、薄礼を差し上げます。
送り先 大阪港郵便局私書箱40号 釜ヶ崎講座あて
尚応募作品で不採用のもので返却希望者には返します。