釜ヶ崎講座ニュース  NO.2

2002.1.24 

   

■ 2月16日第2回講演の集いをおこないます

ニュースNo1でお知らせいたしておりました「野宿者自立支援法」をテーマとした第2回釜ヶ崎講座第2回講演の集いを、来る2月16日(土)午後6時半より、前回と同じエル・おおさかを会場にして行います。詳細はチラシのようですが、皆様、周りの方をお誘いの上、ご参加ください。前回は会場が狭く、皆様にご迷惑をおかけいたしましたが、今回は、前回参加人数相当の部屋が埋まっており、100名の会場になります。

2月16日 (土)午後6時会場 6時半開演
エル・おおさか 606号室 資料代 500円
「野宿生活者自立支援法の早期成立を」
政治の扉をたたき、政策の窓を開く!
講師 要 宏輝氏(連合大阪・中小労働運動センター所長)


 野宿生活者の特別立法への動きは93年釜ヶ崎反失連が、府・市に対し国に連名で「釜ヶ崎総合対策に関する要望書」を提出せよと求めたことから始まります。立法化に付いては99年、野宿を余儀なくされている労働者の経済的自立支援についての要望の柱として「野宿生活者支援法(案)」の立法要求を掲げたことで具体化しました。府議会に対しての請願を提出、その第一項に「国に対し法の制定を求めよ」を掲げました。01年3月、府・市議会は、全国ではじめて自民党を含む全会一致で特別制定決議を採択しています。

 他方、連合大阪では98年「あいりん地区問題プロジェクト」が取り組まれ、00年11月には「野宿生活者自立支援の特別立法を」と題するシンポジュームを開催し、更に01年1月、東京・神奈川・愛知・福岡の4地区と連名で「特別措置法(仮称)の立法化」への提言を行いました。これが昨年6月に民主党の「ホームレスの自立支援策当に関する臨時措置法(案)」の国会提出に結びついたのです。法案は一端は、自民合意を見たと報じられましたが、与党3党のワーキングチームに戻され、前国会では継続審議扱いとなっています。この1月21日より始まっています通常国会での早期成立が望まれますが予断は許されない情勢です。

今回は、「政治の扉をたたき、政策の窓を開く」と、先の連合大阪における法検討の中心と成って来られた要 宏輝氏(連合大阪・中小労働運動センター所長)に提言の趣旨、法案への経過、今後展望等についてお話を戴くこととしました。

     皆様の多くのご参加をお願いします。皆さんで「野宿生活者の自立支援法の意義についてともに考えていきませんか。




■ 第32回釜ヶ崎越冬闘争闘われる

昨年12月25日より今年の1月10日まで(1月11日早朝5時の布団挙げ、情宣「日刊えっとう」の配布)、第32回目の越冬闘争が行われました。例年「仲間から一人の死者を出すな」を合言葉に取り組まれますが、残念ながら、釜ヶ崎地区内だけでも10名近い野宿労働者が「冬将軍」の厳しさでなくなられました。12月19日、「越冬闘争支援連帯集会が120名の参加で開かれました。12月25日午後4時より、地区内三角公園に150名が集まり、越冬突入集会が開かれ越冬闘争が始まりました。
 連日の炊き出し、センター下での布団敷、夜10時からの地区内と大阪市内一円に分かれての医療パトロール等が1日も休みなく続けられました。29日より大阪市が南港に開く臨時宿泊所がオープン、今年は昨年少し上回る2386名が入所しました。2段ベットの隔離された臨泊は人気なく昨年まで入所者が減っていたのですが、今年は久し振りに昨年を上回りました。ここにも野宿の絶対数の増加が表れています。29日よりは、越冬闘争も集中期です。炊き出し回数も増え、連日夕方三角公園で集会が開かれました。8時から恒例の「人民パトロール」です。29日天王寺、30日日本橋、31日なんば、1日うめだ、2日天王寺、3日はまとめで地区内を一周しました。パトロールは大阪一円に分散野宿している仲間に安否を確認し、声を掛け元気付けを行ない、臨泊や医療相談の知らせ、越冬祭りの知らせを行います。
 31日は越年祭り、歌手の曽野惠子さんも参加しての年越しライブ、皆の楽しみののど自慢大会も恒例です。越冬祭りは、1日が卓球大会、2日は餅つき、3日はソフトボール大会です。連日午後からライブです。
 圧巻は3日のかじまるの会(大阪在住の沖縄の方達)の沖縄そばの炊き出しと三線とエイサーでした。
 4日は恒例のお礼参りデモでした。例年、昨年度の行政の対策の不十分性を糾弾し、今年度の徹底した対策を求めて仕事始めの浮かれ気分の行政に対し、要求書を提出するのを「お礼参り」デモと称しているのです。
 例年は釜ヶ崎の対策担当部局の民生局のある大阪市庁舎へ行くのが常でしたが、この数年、根本は仕事保障にある事と(労働行政は市でなく府です。この行政の縦割りが対策を遅らせる要因にもなってきました。釜ヶ崎の要求はですから、いつも府・市連名で提出されます。)府の対策への姿勢の消極性を問題にして、大阪府庁にデモとなっています。4日からは一方で、高齢者特別清掃事業への就労も始まります。230名の就労者と指導員が仕事につく中、約150名のデモ隊が釜ヶ崎から2時間掛けて府庁までデモし、府に対し要求書を提出してきました。
 越冬闘争はその後も、先述のように11日の朝まで続けられました。




■ 講座会員に加入、越冬へ参加相次ぐ

 前回の講演の集いの際は慌ただしく、講座加入の説明もできませんでしたが、その後「ニュース」の送付の中で、講座会員への加入、カンパが続きました。会員公表の確認は先にしておりませんので、お名前を現在紹介はできませんが、会員への加入、カンパにつき改めてお礼申しあげます。おかげで前回の集いは赤字なしでいけました。越冬闘争実行委員会に若干カンパとして回させていただきました。
 また、講座連絡先にご連絡いただき越冬闘争への参加、見学等がありました。藤井、渡邉の方で案内や説明など致しました。引き続き、ご連絡いただければ、御案内いたします。私どもで気が付かなく対応できませんでした方もあるかも知れません。失礼致しました。
 講座に加入を、釜ヶ崎講座では引き続き講座への加入を受け付けています。釜ヶ崎の問題への係わりを考えておられる方は連絡を。趣意書、規約など資料送ります。会費は年1000円です。次回の2月16日会場でも受け付けます。







第32回釜ヶ崎越冬闘争スナップ

2002年1月3日越冬祭りかじまるの会のエイサー(三角公園)



2002年1月4日大阪府庁へ要求書提出の「お礼参りデモ」