釜ヶ崎講座ニュース  NO.9

2004.1.2 

   

■   03'〜04'第34回釜ヶ崎越冬闘争が12月25日〜1月10日までおこなわれています。

 スケジュールは「案内」を見てください。また、施設や場所は、「西成労動福祉センター」発行の「釜マップ」を見てください。 「人民パト」「医療パト」「布団敷き」などの「越冬用語集」と内容については「釜反失連」のHPに詳しく解説があります。

 20日の「支援連帯集会」25日の「突入集会」に「講座」参加しました。代表が連帯の挨拶を行いました。
 引き続き、「講座」も取り組みます。皆さんの越冬への参加を呼びかけます。「お礼まいりデモ」(仕事よこせデモ)は、今年は4日ではありません。5日(月)です。
出発はセンターを8時、三角公園は8時50分です。尚 中之島野営は年末を持って撤収しました。詳細は次号で。





■ 1月3日「釜講座越冬ツアー」行います。

 釜講座は、「講座」参加の皆さんやHPを見た方などを対象に、釜ヶ崎を実際我が眼で見、越冬に参加し、釜ヶ崎を知っていただく「釜講座越冬ツアー」を3日に行います。

 当日、2時に「釜ヶ崎日雇労働組合」「釜反失連」合同事務所に集合です。当日は「三角公園越冬まつり」で、三角公園はソフトボール大会(予定)、舞台はライブ真っ最中です。「ツアー」案内は先日の「釜ヶ崎講座第6回講演の集い」の講師の「水野阿修羅氏」です。「釜ヶ崎100年」を「寄せ場・部落・朝鮮人・遊廓」をテーマに話していただいた切り口で「釜ヶ崎」を案内してもらいます。「03ツアー」とは少し変わったものになりそうです。

「釜ヶ崎ツアー」の後、6時頃より三角公園越冬まつりに参加しましょう。途中からの参加も歓迎です。

 その後8時から「人民パト」に参加します。時間のある方は「医療パト」にも参加を。9時45分集合10時出発、「釜」の北コースと南コースを、毛布を積んだリヤカー先頭に回ります。もう時間も遅いので、野宿している労働者を起こさずに、そっと安否を見ます。「先輩おやすみですか、体はどうですか」の一声だけ。センターへの帰りは、11時を回りますので、各自の時間に合わせ、参加してください。

途中参加や「迷子」の場合、 連絡はいつもの(090−2063−7704 事務局)です。


■ 11・16高槻ピースフェスタに参加しました。

 去る11月16日、大阪府高槻市の高槻城跡公園で行われた「ピースフェスタ2003in高槻」に、出店とパネル展示で参加しました。

 「ピースフェスタ」は、高槻の市民グループが呼びかけ、「共に生きる地域を目指して 人権・平和・環境・共生のつながりを広げましょう」をテーマに、三十余の出店やフリーマーケット、パネル展示や、ステージでの音楽や舞踏などが行われたもので、3千名余りの市民が参加しました。

 高槻市の「講座」会員よりフェスタ参加の要請があり、「講座」としても他の地域の中に出向き、積極的な取組みをやってみようと、会員に呼びかけて取組んだものです。

 講座は、出店では「トン汁」を出しました。80食ほどの販売で若干の赤字でした。暖かったのと、初め盛りすぎと「反省」の声が。
 パネル展示では、NPO釜ケ崎の協力で出来あがった市民向けの「ホームレス問題」のパネルを並べました。パネルの出来はよいものが出来ましたが、場所が悪く人数が少ないのが残念でした。来た方とは、討論や質問があり反応は良。また、「ビッグイシュー日本」の販売も、宣伝を兼ねて行われ、中之島野営より3名の販売員が出張し、出たばかりの2号を販売しました。販売は100冊余。販売員の方の反応では「人数の割には、売りが今ひとつ」でした。

 昼休みの中央ステージのアピールでは、「講座」代表のあいさつの後、販売員ひとりひとりが「雑誌の販売」の仕事への思いを語リました。

 講演の集いや釜ツアー企画以外に、「講座」が地域でこのような取組みを通し、釜ケ崎のPRを図る活動を始め、「講座」の活動も大きく広がり、事務局も強化されました





■ 第6回講演の集いを開きました。

釜ケ崎が形成されて100年の今年、「釜ケ崎100年、過去・現在・未来」とタイトルをつけた第6回講座の集いを、11月29日、エルおおさかにて行いました。参加者は、大雨の事もあり、前回よりは少ない55名でした。

 講師は、70年初頭より、暴力手配師追放の闘いの先頭を担い、以降一貫して釜ケ崎で闘ってきた水野阿修羅さんで、釜ケ崎100年を、「釜ケ崎・部落・朝鮮人・遊廓」のサブタイトルの切り口で、ひもといてみる講演でした。

 水野さんは、「釜ケ崎」の形成について、「貧乏人はどう移動させられたのか」と問題をたて、大阪での渡辺村の部落形成、西浜部落への移動、そして現在の西成・浪速の部落へ至る歴史を江戸時代からの五枚の地図を資料に説明しました。更に、千日前−鳶田−飛田と続く、刑場や墓所の移動・廃絶の歴史を、そして遊郭の歴史をひもときました。そして、本来「釜」形成の通史として語られているスラム・木賃宿街としての長町−恵美須から釜ケ崎への移動・形成を話しました。

 ここで通してみられるのは、常に都市において最下層の人々、人のいやがる仕事、しかし都市生活において不可欠な仕事を担う人々の町が、常に作られ存在している歴史です。それ等は、常に都市から排除され街の周辺においやられた事実があります。

 一方で仕事の面からは、ふん尿処理、死体処理、掃除などの仕事の変化を、更に世界共通にみられるスラム街でのマッチ工場、タバコ工場について、大阪でも、現在の釜ケ崎形成においてもみられる事が話されました。従来いわれる単身男性労働者の力仕事、車夫、土工、仲仕の変遷について、釜ケ崎形成の中で解説がされました。釜ケ崎はそれ等の集約地として、常に部落や、朝鮮人、沖縄の人々の集約の場として形作られ、存在してきた歴史でもあったのです。

 氏は、最後に、現在、これ等、人々が忌み嫌う仕事の押しつけの変化が、伝統産業の解体が、そして力仕事の釜ケ崎からの流出が、大きく釜ケ崎の町を変えている現実を語り、これからの釜ケ崎を考えていく視点を出されました。

 今回の講座の集いは、多くの質疑がかわされ、従来の講演の集いから、「講座」として話し合える「集い」へと踏み出せた異議があったと感じました。 釜ケ崎講座は、越冬に向け、今後、支援への取組み、ツアーの企画を行うことを訴えて終了しました。




■ ホームレスしか販売できない雑誌『ビッグイシュー』日本版が、9月11日に創刊されてから4ケ月近くがたった。

大阪駅、天王寺駅、難波駅周辺を拠点販売点として、厳しい「八項目の行動規範」を守り、IDカードを胸にした販売員が街頭で、『ビッグイシュー・日本版』を売り始めました。

ある者は、大きな声で呼びこみながら、ある者は声も出ず、ただ街頭に立ち買ってくれるのを待つという個性が表れる販売風景です。雨の日は、せっかくの雑誌が濡れてはとビニールを被せる販売員も。販売員登録者は百名を越えた。

 11月6日の2号発売時点で、創刊号の発売冊数は3万8234冊となったと発表されました。単純平均で、販売員一人一日平均売上げ32冊、収入は1冊110円入るので、一日約3500円となリます。5万部発行、採算ラインが4万と公表されていますので、もう少しの努力というラインに達した事になリます。その後の報告ではバックナンバーとしての販売も順調で5万部近くに達しているようです。社会的に、「ホームレスが売る雑誌、施しでなく仕事を」という趣旨が理解された事と、次々と希望者が出てきた販売員の増加と彼ら自身の熱意によるものでしょう。2号発刊まで時間があったのは、販売体制の確立とスポンサーの獲得のためでしたが、この点はまだ課題が大きくあるという。

 ちなみに第3号は十二月四日に発売され、新年は1月8日に4号が出ます。年明けからは隔週刊が目指されていましたが、まだ無理のようです。更に、各地区から取次ぎの申し出があり、東京でも発売開始です。

 「公的就労」を要求する運動の中で、現実的に野宿労働者は、「アルミ缶集め」等で何とか必死に働いています。この中で、事業として「ホームレスが売る、ホームレスしか売れない雑誌」の創刊、その販売員の登録増は大きな意義をもっている。もちろん、雑誌であるからには、雑誌自身が「読みたい雑誌」となる事が不可欠の、第一の要素です。20〜30才台をターゲットにした雑誌内容に対し、記事内容に対し、編集に対し、積極的な意見が寄せられている。厳しい意見も多いようです。

 ともあれ、「ビッグイシュー日本版」は動きだした。「講座」も「支える会」の一員として支え、見守って行きたい。 
                 
ビッグイシュー日本 
〒550−0014 大阪市西区北堀江3−11−12−302
電話・ファクス 06−6531−5639です。




■ 会員になってください。カンパをお願いします。

 郵便振替用紙同封しました。会費は、年1000円です。カンパもよろしく。







■ 講座のロゴ募集します。

 封筒やニュースのポイントに、旗やのぼりなどに使います。ユニークなロゴを考えてください。
 ☆11・16高槻でのピースフェスタで、パネル展示を行います。

【募集要項】 
 様式 : A4版の紙に10センチぐらいの寸法で。材料、素材、色制限ありません
       (ただ使用方法で黒1色や白1色で使用することをご了解ください)
 テーマ: 釜ヶ崎に係わる意味があればOKです。
      「釜ヶ崎講座」はschoolかcourseか?K・SかK・Cか?ご意見を寄せてください。
 送り先: 大阪港郵便局私書箱40号 釜ヶ崎講座あて

 ※採用作品には、薄礼を差し上げます。
 ※尚、応募作品で不採用のもので返却希望者には送料負担で返します。