Bike Box

BIKE BOXでは、主にツーリング情報(原付密着型の)を中心に載せてゆく予定です。

ドアのすき間から差し込む光に、鈍く反射している燃料タンクのエンブレム。うす暗く沈んだガレージの中でその存在を主張する、エッジの効いたそのボディ。最近、俺が気に入っているバイク---スクランブラーだ。
走りの純血種。コレダスクランブラー。
ガレージのドアを気持ちよくひらいて、軽やかに飛び出す。高まる胸の鼓動のかけらを陽だまりに残し、昨日とは違うフィールドへ向けて、お気に入りのスクランブラーは弾けるように走り出していく。
頑丈なハートを隠した、ストレートでシンプルなボディ。風に溶けるような、心地よいフィーリング。複雑に入り組んだ都市の風景にも負けない、確かな存在感。そして、こいつにはふたつの表情がある。
スマートに街を駆け抜けるジェントルさと、大地とも戯れるワイルドなハートを持っていることだ。こいつは、目の前の”道”が”荒野”に変わっても走ることをやめようとしない。ずっと走り続けていたいと思っている。いつも前向きで、挑み続けるポリシーと、そのためのスタイル。そこにはライダーの走る心を弾ませてくれる、力強さがあり、それを満たしてくれる、スピリットがある。
昔、あるバイクの噂を聞いたことがある。そのバイクはライトウェイトだったが、スリムで鋭いフォルムは、敏捷な”狼”のイメージを持っていたそうだ。今でもライダーの間で語られている伝説みたいなものーーそして、このスクランブラー、どこかこのバイクに似ているらしい……

「誤解なきよう書いておくが以上はSUZUKIのカタログより抜粋。大手企業の刊行物でいまどきこんな陳腐な文章を見つけるのは難しいだろう。う〜ん、SUZUKIバイクが売れないのもわかるような気がする……。」


スズキマークはコレダスクランブラーのアイデンティティ

 

 スズキコレダスクランブラー50 SUPECIFICATIONS
形式 A-LA13 最高出力 4.5ps/6,000rpm
全長 1,820mm 最大トルク 0.56kg-m/5,000rpm
全幅 705mm 始動方式 キック式
全高 930mm 点火方式 CDI式
軸距 1,185mm エンジン冷却方式 空冷
地上最低高 115mm 燃料タンク容量 6.5l
シート高 745mm 変速機形式 4段ロータリー式
乾燥重量 74kg タイヤサイズ(前) 2.50-17 38L
定地燃費 87,7km/l (30km/h)  タイヤサイズ(後) 2.50-17 38L
最小回転半径 1.8m 乗車定員 1名
エンジン形式 A185・2サイクル・単気筒 メーカー希望小売価格 \199,000(購入当時)
総排気量 49cc    


          

          

 

 スタイル
 僕はスズキコレダスクランブラー50に乗っている。スクーター以外では、いまどき珍しい2ストロークエンジンを載せ、中低速域では腹の奥の横隔膜を刺激する2スト独特のビートとともに、粘り強いトルクを発生する。そしてあの幻のライトウエイトスポーツ「ウルフ」を彷彿とさせるスリムなタンク、伸びやかに天を突き刺すアップマフラー、我こそはオフロードモデルと言わんばかりの武骨なブロックパターンタイヤ・・・(もう今は新聞配達タイヤになってるけど)。どこをとっても'60の雰囲気を漂わしている。

 インプレッション
 コレダは、トルクがかなり中低速よりに設定されていてギヤもかなりそっちよりなんで扱い易く、街のりやちょっとした林道などのダートをゆっくり走るのにはに最適。あと、頑丈なんでロングツーリングも充分こなしてくる。しかし若干ハンドルが低めにセットされているので丸一日乗っていたらさすがに疲れる。またロングシートなのでテントとか積むときは、はベニヤなどで荷台を自作する必要があり。モノ自体はかなり丈夫なのでガンガン走ってやるのがよいだろう。

 コレダギャラリー
 
コレダスクランブラー50の特選カット集。

   
しまなみ海道にて                      サロマ湖にて

          
               津山にて                    美瑛の丘にて               

    
知床横断道路にて           先代のバイクSUZUKI LET'S?


     新淀川にて


おすすめツーリングコース〜大阪近郊編〜

来たれバイク仲間!!メールでの情報をお待ちしております。

 市道田能荻谷線(大阪府高槻市)★★★
大阪府下ではかなりイイ感じの林道。北摂山地の尾根道をひたすら走り抜ける。北半分は数年前に舗装されてしまいましたが、南半分はイージーなダート。途中に地獄谷峠という不気味な名の峠を通過する。晩秋、木々が落葉した尾根道はものすごく物寂しげな雰囲気を漂わせている。分岐に注意して。 →地図はこちら

 大川峠(大阪府岬町〜和歌山県和歌山市)★★
絶対旧道を走りましょう。峠上から眺める紀淡海峡に浮かぶ友ケ島、成ケ島が絶景!夕暮れ時には島のシルエットが最高。 加太・小島などのひなびた漁港の雰囲気も味があっておすすめ。バイクをおりてみるのもよし。

 西神戸道路&六甲北道路(いずれも神戸市)
僕のような原付ユーザーに持って来いなのがこの道路。にっくきマークがないのだ。つまりなんとこの道路どこから見ても高速、自動車道なのに(西神戸道路は少し安っぽいが)原付O.Kなのである!!高速のまんなかをを堂々と時速30キロで走れるのである。(まあ、生きて帰れないけどね)原付ユーザーではまず体験することのない料金所のオッサンとの笑顔の交換がここではできるのだ!しかも六甲北は、かなりロング。西神戸:原付¥20 六甲北:原付¥40(この間行ったら通行禁止になってました(泣。

 旧西国街道(京都市〜兵庫県西宮市:現国道171号線)★★
特に向日市から高槻市にかけて、古い町並みが残り、いかにも旧街道という雰囲気が残っている。非常に迷いやすいので詳しい地図を持っていってじっくりと走ってみてはいかが。(旧街道、旧国道は、どんなに道幅が狭くても対面通行。都市間をむすぶ道路としての機能はまだ放棄させていない。) →地図はこちら


日本の道路の基点、日本道路元標(東京日本橋)

 暗峠(大阪府東大阪市〜奈良県生駒市)★★★
「くらがりとうげ」と読む。大阪と奈良を結ぶ太古の国道一号線である。峠付近は石畳になっておりかなりイイ雰囲気。僕はこの峠を奈良県側から登ることをおすすめする。まず大阪の眺望を眺めながら走れること、そして奈良県側の斜面が緩やかだから。でも下りはブレーキに注意!(僕のバイクはドラムなので、ここの下りでフェードを体験した 。死ぬかと思った) →地図はこちら

 新神戸トンネル(神戸市)
ここも、原付が走ることのできる有料道路。名の通り全線約7キロメートルのトンネルです。ダンプとかが120キロぐらいで追い抜いてゆくので、コワイのひとこと。しかも真中のあたりは空気が悪くて酸欠状態に!?原付:¥60

 なみはや大橋(大阪市大正区〜同港区)★★
とにかく絶景!大阪市内どこでも見渡せます。気分はフロリダオーバーシーズハイウエイ!?追い抜きダンプに注意。(有料:原付¥10!!)

 紀ノ川広域農道(和歌山県岩出町〜奈良県五條市)★★★
和歌山県岩出町から奈良県五條市まで紀ノ川の北方、和泉山地の山麓のみかん畑の中をアップダウンを繰り返しながら駆け抜ける爽快路。信号も少ないのでかなり快適。紀ノ川の向こう側は紀伊山地の迫力ある山並みが迫る。シーズンになると近所の農家の方のご好意で商品にならない形の悪いみかんをもらえることも。

 芋ヶ峠(奈良県吉野町〜同明日香村)
ちょっとマニアックだが吉野と明日香村を結ぶ抜ける抜け道ルートの峠道。交通量は極端に少なく非常なまでの寂しさが漂う。昼間に行っても薄暗いし、道幅は狭くて、道路の中央にはうっすらと苔むしていて、道脇からはいわくありげの地蔵がこちらを見つめている・・・。マジ怖いっす。

 南河内グリーンロード(大阪府羽曳野市〜同千早赤阪村)★★
爽快な広域農道で山麓のアップダウンロード。特に羽曳野市内のエリアはなだらかな丘陵地帯の中を走り、まるで北海道美瑛のような風景が広がる。全線にわたってみかん畑が多い。国道166号から北は爽快な直線路だが、南側はそれとは打って変わってクネクネ山岳路になる。まあ道幅は広いので走りやすい。比較的短いので原付といえどもすぐに走破してしまう。途中に道の駅「近つ飛鳥風土記の丘」もあるし、ゆっくりのんびりと走ろう。

原チャリ放浪紀行「路肩魂」

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