8月28日 相良町〜大阪市
 大型がひっきりなしに通っていたせいか、昨夜は何度も目が覚めた。砂浜のはるか向こうには、うっすらと御前崎が見える。今日中に大阪に着けるだろうか。

 早朝、張り詰めた空気の中を朝飯も食わず西へ出発する。道路も比較的すいていて、難なく浜松、浜名湖を過ぎ愛知県へ突入。このペースだと、夕方頃には大阪に入れるなという感触。

 しかし豊橋に入ったあたりから徐々に大型が増えはじめ、国道1号から外れて三河湾、蒲郡方面にエスケープ。だが、これが裏目にでた。この伊勢湾を周回する国道23号、なんと90%大型で、ほんとに路肩の端の端、を走ってもすぐギリギリ横を猛スピードで追い越していく。中には幅寄せしてくるバカもいる。こんなヤツらに、しかも旅の終わりに殺されたくないということで、信号で空いたタイミングを見計らって走るというのを繰り返し、前へ進んでいく。蒲郡からはさすがに国道を見捨て、ちぎれきちぎれに県道をつないで名古屋へ目指す。
それにしてもさすが名古屋はクルマが多い。結局愛知県を越えるのに実に七時間も要してしまったのだ。
 そして日も傾きかけたころ、ようやく御在所から近江平野へ抜ける。なんか空気が関西って感じですごく嬉しくなる。ここからは国道307号、何度も走ったことのある道、見慣れた風景が流れる。もう少しだガンバレと思わずコレダのタンクんを撫でてやる。ここまでくるとシフトチェンジ、ブレ−キングといった一つ一つの動作に力が入る。やがて狸たちに迎えられ信楽を過ぎ、山を抜け、京田辺へ。夕焼けのあの生駒の稜線を越えると、懐かしい我が街みえる…。










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Y.K