洗濯するにゃ
よく晴れているが涼しい日の昼
てくてくてくてく
ニィナが洗濯物を抱えて歩いている。
「ニィナ。今から洗濯か?」
「んにゃ?そうだにゃ」
ニィナは主人の問いに微笑みながら答える。
「しかし、今日はちょっと涼しくはないか?」
「んにゃぁ・・・。ちょっと涼しいにゃ」
「こんな涼しい日に洗濯をしなくてもいいよ。手も冷えるだろうし・・・」
「心配してくれて嬉しいにゃ。でもニィナは大丈夫にゃ!」
ニィナは体を大きくして答える。
「そうか・・。でも無理はするな?」
「わかったにゃ」
ニィナは洗濯場に向かった。
洗濯場
ニィナは洗濯場についた。
「ご主人さまの前では『大丈夫』って言ったけど、やっぱりこんな日の水はつらいにゃ・・・」
ニィナはため息をついてうなだれた。
「でもっ!がんばるにゃ!」
ニィナは気合いを入れて、洗濯を始めた。
30分後
「うにゃぁ・・・。手が冷える〜〜」
ニィナは手を震えさせながら洗濯をしている。
「がまんにゃぁ・・・」
でも、手はガクガクと震えている。
ごしごしごしごし
ニィナは一生懸命、洗濯をしている。
「つ、冷たいにゃぁ・・・カクカク」
手だけでなく、体まで震えだした。
「ニィナ・・・もうダメかも・・・」
ニィナはちょっとだけ死を覚悟した(笑)。
ザッザッザッザッザ
そのとき、洗濯場に主人が来た。
「ニィナ。大丈夫か?」
「だ、大丈夫にゃ」
ニィナの答える声が震えている。
「まったく、無理はするなって言ったのに・・・」
「ご、ご主人さま?」
主人はニィナの手をとって、ハァーハァーと息をかけた。
「どうだ?」
「あ、あったかいにゃ」
しかし、ニィナの体はまだ震えている。
「ニィナ」
「はい?・・・きゃっ」
いきなり、主人はニィナを抱きしめた。
「ご、ご主人さま?」
「こうすると暖かいだろ?」
「んにゃ」
ニィナは顔を赤くしながら答える。
「・・・・・」
「・・・・・」
しばらくして
「ニィナ。体の震えはおさまったか?」
「んにゃ?・・・おさまったにゃ」
ニィナの体はもう震えていない。
「もういいか?」
そう尋ねる主人にニィナは・・・
「あの・・・もう少しだけ」
「えっ?」
「もう少しだけ、このままで・・・」
主人はニィナがなにが言いたいのかを察した。
「ああ、わかった」
主人はそのままニィナを抱きしめた。
ニィナは主人に抱かれ、ほんのひとときを幸せに浸った。
☆おわり☆
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