未知との遭遇U
未知との遭遇U





晴れ。
今日は晴れ。

すばらしく晴れている。
こんな日は何かありそうだ・・・
でも、今は夜だ。
やっぱり、何かありそうだ・・・

「さて、帰るか」

俺は足を進めると、目の前にダンボールが見えた。

「あれは…?」

ま、まさかっ?
また何かが入っているのか?
今度は何だ?
ヨジラか? パイナップル鈴木か?

「うーーーん」

俺は思考をフル回転させた。
そして・・・

「見なかった事にしよう」

そう決心し、帰ることにした。

「ふんふ〜ん」

だが・・・

《 ぴこぴこ 》

ダンボールの主は帰してくれそうになかった。

「見ちゃダメだ! 見ちゃダメだ!」

俺は自分に言い聞かし、後ろを振り返らずに歩く。

《 ぴこぴこぴこぴこ 》

謎の生き物は、変な音をたてながらついてくる。

「なんなんだぁー!」

俺は我慢できず、振りかえって見た。

「ぴこっ」

「こ、こいつはぁ…」

この生き物はなんだっ!?
それより、これは生き物か?
地球外生命体みたいな姿は・・・

「ぴこぴこっ」

「ん? なにか言っているのか?」

なにかを言っているようだが、俺にはわからない。
ついでに言うと、わかりたくもない。

「ぴこぴこっ!」

「おおっ!?」

地球外生命体は2本足で立ちはじめた。
な、なんか凄いぞっ。

「ぴこっ」

「なんかするのか?」

「ぴこっ!」

返事をするように鳴くと、踊りであろうものを始めた。

「ぴこぴこぴこっ♪」

「………」

「ぴこぴこぴこっ♪」

「………」

お母さん、旅立つ不幸をお許し下さい。
ボクはもう生きていけません。
短い人生でしたけど、楽しかったです。

《 ばたっ 》

ち〜〜ん!



トップへ戻る