平成１７年４月に稲本校長先生と村田教頭先生が、本校に揃って赴任して来られました。 そして、この年は、創立４０年を迎える年でもありました。 前年、私は本校で２度目のＰＴＡＯＢ組織・後援会会長を務め、当年度は後輩にバトンタッチを終えて、ほっとしていたところでした。 １学期も終わる頃、稲本校長先生より「相談がありますので、お目にかかりたい」と来宅された。その用件は、「北粉浜小学校はぐくみネット事業」を発足させたいので協力してほしい、とのお話でした。 しかし、私には、「はぐくみネット事業」という言葉は初耳でした。 稲本校長先生は、この事業の発足に、熱心に、地域の人々にお話され、この組織を作るのに力を注がれました。 ２学期に入り、組織は、町会長をはじめ女性会・老人会・生涯学習・地域のいきいき活動のメンバーも加わり、勿論ＰＴＡ・学校後援会と共に、それらの代表者が参集しました。 これらのメンバーは、過去にはＰＴＡ活動の経験者も多く、学校関係の行事や活動の経験を生かしていただけることは、大変有難いことでした。 昔はＰＴＡ主催で、夏休みに校庭にやぐらを組んで、盆おどりの催しをしました。 当時から、歴代学校長はＰＴＡの活動に協力的で、当時の役員さんが、今「はぐくみ」のメンバーにも加わっています。
　粉浜の町は、古くからの大きな商店街と、工場が無くなった跡地に高層マンションが出来、戦災を受けなかった一戸建て住宅の住居地域であります。 この様な環境の中で生まれた「北粉浜小学校はぐくみネット事業」は、稲本校長先生と村田教頭先生の熱心な指導のもと、メンバーはいきいきと活動プランを計画し、事業の実行を進めてきました。
　 ６年目を迎えた平成２２年は、その間、平成２０年４月に稲本校長先生の後を多田校長先生が引き継がれ、本年４月には村田教頭先生の後を、伊豆蔵教頭先生を迎え、地域では町会長をはじめ、各種団体の役員の交代や、コーディネイターのメンバーも新しい人が加わっての活動が始まります。 そして、これまでの行事は、その経験を生かし脈々と引き継がれてゆきます。 子ども達も「北粉浜小学校はぐくみネット事業」が、学校の授業・活動と違うことを認識し、保護者の方々、地域の方々ともどもが、楽しんで「はぐくみネット事業」に参加してくれています。 子ども達の登下校の見守り活動、「はぐくみネット事業」の共同活動での一体化は、町で顔を合わせての挨拶へと広がっています。 可愛い子ども達の成長が、地域の大人の楽しみに繋がっています。 「北粉浜小学校はぐくみネット事業」が、いきいきと子ども達を育てている喜びを感じています。

平成２２年７月吉日        　　北粉浜はぐくみネット事業委員長　友澤美明