朝、携帯のアラームで目が覚める。そしていつものようにめしを炊く。今日はフェリーの関係上早めの出発となる。飯を食い、竹内さんを見送り、二人は青森市を目指す。しかし編隊で行こうにも向こうはバルカン、こっちは原チャリ、無理があるにも程があるのでとりあえず先に行ってもらう。
今日も朝から天気は不安定、厚い雲が津軽平野を覆う。そして北に走ること二時間あまり、青森市に入る。いざ青函連絡船フェリー乗り場に到着してみると、駐車場もすでに車で一杯。バイク置き場にもかなりの数のライダー達がいる。幸い、先に到着していた木下さん曰く「バイクなら余裕で乗れちゃうよ」とのこと。
そして乗船券を購入し、すんなり乗船。一番心配していたフェリーだったがまずは一安心。ちょうど帰省シーズン始まりで、客室に入るとこれまた身動きとれないほどの人だらけ。津軽海峡をバックにデッキで黄昏れるハズであったがフェリーに乗れた安心感からか突然眠気が襲う。とりあえず横になって海上三時間あまりの船旅を過ごす。
「もう着くよ」木下さんの声で目が覚める。窓の外を見てみると道南の山並みがもうすぐそこだ。ほどなく着岸、そして下船。木下さんと分かれ、僕も早々と函館を後にする。
空は相変わらずどんより。とりあえず国道5号線を北へ目指す。やがて対向車線からライダーが接近、そして合図を送ってくる。そうだった、ここ北海道ではすれ違いざまにピースサインが常識。改めて北海道に来たことを実感。意表を突かれた僕は、慌ててサムアップで返す。そして今年はこのサムアップ一本で行くことに決める。
やがて大沼を過ぎ噴火湾に出る。はるか遠くは有珠山、樽前山の山並みがまで見渡せ、穏やかな海も相まってまるで湖のよう。そしてなんといっても今日は夕焼けが美しい。
日もとっぷり暮れ、今日は長万部町「長万部公園キャンプ場」に入場。サイトはさすがは北海道といった感じでキャンプ場はもうライダーで一杯。さっそくあるグループに声をかけて輪に入れてもらうが、なにかバタバタした北海道一日目、今日は早めにぐっすり寝ることにする。
Y.K