8月16日 標茶町〜根室市
 昨夜の霧もすっかり晴れて、いかにも北海道らしいすがすがしい朝。外は見渡す限り三百六十度の牧草地。テントの隣では道産子がもう出てきて朝食中。昨日の隣の二人組にコーヒーをもらい、僕も馬の隣で一緒に朝食タイム。
 
そして今日の午前中は釣りを満喫する予定なのだ。去年、開陽台にいた時、ヤマメ、アメマス、サツキマス、ニジマスとかなりいい思いをした標津川はここから目と鼻の先。早速去年の橋下のポイントに入り、一人釣り糸を垂れる。去年と全く変わらない流れと風景に一年という歳月がいかに短いかを改めて知る。去年は開陽台の仲間と大勢で賑やかだったが、今日は独りぼっち。なんか妙に感傷的。結局釣果のほうはというと、20センチ位のヤマメ2尾のみ。途中であったジモっち曰く、どうもここんとこ道東は天気が悪いのが関係しているらしい。

 再びバイクにまたがり走り出す。去年の開陽台滞在時はかなり世話になった中標津の町並みを一年ぶりに通る。今回はここ中標津の、デカイネタとライダーへのサービスが評判の、定番回転すし「すしロード」でたらふく食う。そしてさらに道東の牧草地のアップダウンを東へ駆け抜ける。

 別海、風連湖を過ぎたあたりだろうか、日も傾きかけたのもあってか、はたまたオホーツク海の影響か、突然メチャメチャ気温が下がり始めた!「只今の気温12度」(道路情報)!!ヒエ〜。とにかく今日は野宿はムリだということで、凍えながら根室の市内へ急ぐ。

 最東端――根室。ここは冬の厳しい遠洋漁業の街。街のいたるところにキリル文字が見られ、まさに異国、最果ての地なのである。さて今夜は根室のとあるライダーハウスに世話になることにする。ここはカニ1000円分食ったら泊めてくれるというユニークなシステムのとこ。今日会ったばかりのライダーたちとともに、賑やかにカニを突付きあう――これもライダーハウス、いや北海道ならでは。今日は久々に呑みに呑んだ。


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Y.K