阪神高速道路 八尾線
 
区間
東住吉杭全町付近〜八尾市楽音寺付近
延長約11.0km
出入口
巽四条町付近
都市計画道路新庄大和川線に接続

美園町付近
大阪中央環状線に接続

楽音寺付近
大阪外環状線に接続

開通予定
開通区間無し
総工費
不明

路線概要
 昭和45年に大阪地区都市高速道路調査委員会より答申された路線です。
 阪神高速第2環状線から東へ伸びる放射路線で、名前の通り八尾方面へ伸びるはずだった阪神高速道路の路線です。第2環状線の杭全を起点に西へ向かい、近畿自動車道を越えて国道171号線(大阪外環状線)と接続する構想で、さらに東の生駒山の十三峠をトンネルで抜けて奈良方面への延伸も考えられていました。尚、近畿自動車道との接続については構想にあったかは不明ですが、泉北線の泉北JCTや第2京阪線の門真JCTについては、いろいろな資料で近畿道車道との接続を考慮している記載を見かけましたが、八尾線については言及されていない事が多く、JCTは設けない予定だった可能性が高そうです。
 都市計画すら決定せずに事実上消えてしまった第2環状線の大阪市内東側区間(城東線区間)を起点とする路線であったこともあり、構想だけで影も形もない路線です。


◆杭全JCT〜巽四条町





◆巽四条町〜美園町






◆美園町〜楽音寺







国道25号線バイパスと阪神高速八尾線
 阪神高速八尾線のルート上には、他にも国道25号線バイパスという構想がありました。大阪都市圏基本計画策定資料(U)(昭和44年8月 大阪府土木部計画課)によると、『本路線は寺田町より国道25号と分岐し、東大阪市南部、八尾市北部を東西に横断して中央環状線、外環状線を結び、生駒山系の十三峠をトンネルで奈良へ連絡し、現道に接続するもので国道25号線のバイパスとなる』と記載がありました。また、『構造的には都市高速道路を抱き込む形とし、平面部はD-1級6車線、高速部はB-2級4車線とし、幅員は42mとした』とあり、この資料が作成された昭和44年には阪神高速道路公団が既に存在するため「都市高速道路=阪神高速道路」という事になりますので、ルートを考えるとこの都市高速道路というのは阪神高速八尾線を指すものと推測されます。さらに、国道25号線バイパスについて言及しているこの資料は昭和44年作成のもので、阪神高速八尾線が答申される以前のものですので、この構想が原案となり答申されたのではないかと思われます。
 結局のところ国道25号線バイパスは、計画が具体化せず、阪神高速八尾線と同じく現在はそのような構想は存在しません。いつ頃構想が消えてしまったのかが気になる点ですが、国道25号線バイパスと阪神高速八尾線はともに詳しく言及した資料があまりなく、昭和45年以降の動向がいまいち掴めていません。もしバイパスだけでも完成していれば、どれだけ便利だった事か・・・。おかげで、国道25号線は交通量の多い路線にも関わらず現在も大阪〜八尾はバイパスもなく2車線対面通行区間の多い昔ながらの国道になっています。




注意
当サイト記載の内容は、管理人が個人趣味の範囲で調べたもので、一部は個人的な推測も含まれておりますので、当サイトの内容についての道路管理会社や事業所等へのお問い合わせはご遠慮ください。また、記載内容には誤りが無いように注意をしておりますが、実際の道路管理会社やかつての道路公団等からの公式発表とは異なる場合がございますのでご了承ください。当サイト記載の情報を利用して生じる直接的、間接的な損失や損害については一切の責任を負いかねます。