実戦格闘技とは?

 

K-1・PRIDEなど、最近はプロレスなどのショー的ではない実戦的な格闘技が、ようやく市民権を得てきたように思います。ゴールデンタイムにテレビで放送されることも珍しくありませんし、出場選手がCMや他の番組に出演したりもしています。

 これは格闘技好きの私には、大変良い傾向だと思っています。10年ほど前までは格闘技と呼べるものは、テレビ放送は稀にしかなくあっても深夜放送が関の山でした。空手などの試合は、市販のビデオテープをわざわざ買ってきて観ていました。

そうまでして、格闘技が好きな理由は「強くなりたかった」からです。私は体が小さくケンカはあまり強いほうではなかったので、小さな頃はブルースリーやジャッキーチェン、中学生の頃は北斗の拳などにハマリまくりました。

 さてここからが本題ですが、実戦格闘技とはどんなものなのか?というものです。「実戦」というのは「喧嘩」であり、暴漢に襲われた時の「護身」であるでしょう。つまりストリートファイトです。実戦格闘技と言うのはストリートファイトでいかに役に立つか?ということが重要な要点になります。

市民権を得るために当の格闘技団体は「格闘術」ではなく「スポーツ」(つまり、運動競技の一種)としてソフトなイメージを定着させたいのが本音です。

しかし、格闘技を学びたいと欲し道場に通うものは、プロ選手を目指している一部の人を除き「喧嘩に強くなりたい」と思って通っている人がほとんどです。

 まず実戦的であるということは、「練習体系が実戦に近いもの」ということだと思います。これは自由組手・スパーリング・乱取り稽古があるかということです。お互いに自由に技が出しあえ、ある時はフェイントも使いある程度痛みを伴う練習をしているかということです。

型の稽古やあらかじめ約束通りの動きだけで始終してしまう武術や格闘術は実戦では使えないと思います。

なぜなら、相手の攻撃を100%防御することは不可能だからです。
連続で攻撃されて防御が間に合わなかったり、フェイントされて予測出来なかったり、相手の攻撃の力が強すぎて防御しても吹っ飛ばされたりするからです。
多少技が稚拙であっても圧倒的な体格やパワーがあれば有利に事は運びます。K-1やプライドで活躍している、身長2m・体重170kgのボブ・サップをみれば納得いくはずです。パワーや体格の重要性を学べない合気道などに代表される型稽古のみの武術は、ガチンコのストリートファイトには適していません。

 また、自由に技を出しあってもそれを実際に当てない寸止め(伝統派の空手)空手は、はたして本当に相手を倒せる(効く)技なのかどうかわかりません。喧嘩している人間は非常に興奮しており、アドレナリンが分泌されているので多少の痛みはこらえることが出来るのです。骨にひびが入っていてもその時は気づきません。

私も組手の練習や試合であばら骨に計3回ひびが入りましたが、その時はぜんぜん痛くも痒くもなかったのです。その日の晩に痛み出し、それから痛くなくなるまで1ヶ月以上かかりましたけど・・・・。

このように骨にひびが入るような打撃でも、その時は立っていられるのです。ですから、実際に当てない寸止めは一つの練習法としては意味があるかもしれませんが、ここで満足していてはストリートファイトでは通用しないと思います。

実際に打たれることによって「打たれ強さ」を身につけ恐怖心をなくすことが重要です。実際に打たれ慣れると、少々の痛みは耐えれる様になります。だから、打撃に対する恐怖心も和らぎます。恐怖心が少なくなるといざという時にも落ち着いて対応出来るでしょう。

※「打たれ強さ」は「打たれ慣れ」だと思います。というのは腹筋やスクワットで筋肉をつけますが、それ以上に実際にパンチやキックされているとそれに慣れてしまい耐えられる様になります。道場で新たに入門してくる筋肉隆々のボディービルをやっている人が一、二発のパンチやキックで異常に痛がるのを何度も見ています。

 次に組技(投げ技、寝技)系の格闘技について考えてみたいと思います。組技系といえばすぐに思い出すのは「柔道」や「レスリング」です。わたしも柔道の経験があり、一応初段を取っています。最近はグレイシー柔術やプライドのリングで実証されているように、関節技や絞め技等の組技は極めて実戦向きだと思われます。

柔道では自由に技を出しあう練習のことを"乱取り"といいますが、この乱取りがあるからこそ柔道は役に立つと思います。

しかし、寝技はストリートでは使えません。これは相手が一人の、一対一の戦いであることが前提条件です。他に仲間がいれば寝転んでいる間にやられてしまいます。泥棒などを捕まえ押えつける逮捕術には良いでしょう。ただし、少林寺拳法などの立ったままの関節技は上手く使えるのであれば有効かも知れません。

 私の経験なのですが柔道しかやっていなかった頃は、パンチやキックの打撃技に恐怖感を持っていました。これは他の道場生も言っていました。しかし、喧嘩の実際ではすぐに組み付くことが多い(ボクシングなどでクリンチが多いことでも分かる)ので、柔道の高段者が空手やボクシングなどの打撃格闘技を学べば、ものすごく強くなるでしょう。 また、空手やボクシングなどの打撃系格闘技の上級者が柔道やレスリングを学べばこれまた強くなるでしょう。

 打撃系格闘技(空手・ボクシング・キックボクシングなど)と、組技系格闘技(柔道・レスリングなど)をどちらか一方を選べと言われたら、私は打撃系をとります。私は柔道と空手の両方を経験しましたが、投げ技よりも打撃技の方がはるかに恐怖心を感じました。この恐怖心を克服できることが自信につながります。柔道をやっていた頃よりも、空手をやっている今の方が自信があります。どちらか選ぶなら絶対に打撃系格闘技です。

打撃系は空手・ボクシング・キックボクシングといったところがメジャーですが、この中でどれが一番実戦向きかというのは様々な意見があるようです。

例えば、空手は素手素足ですが顔面パンチが禁止であったり、つかみ禁止であったりします。ボクシングは顔面パンチの専門ですがキックがありません。凶器を手に持った相手にパンチだけではかなり不利な様に思われます。

それではキックボクシングが有効かといえば、そもそもグローブをはめての攻防が原則なので、お互いに拳よりも大きなグローブをつけた状態での攻撃・防御になります。大きなグローブをつけて顔の横に構えるとそれだけで顔面が隠れるので、素手で攻撃されるより防御が容易になります。

プライドなどで小さなグローブで顔面を叩いた時に、有効なブロックを見たことが無いことでもうなづけます。大抵は素早くタックルして寝技に持ち込んだり、離れたりして、その場で素手による顔面攻撃を受ける技術はどの格闘技も確立していないように思います。

それとボクシングやキックボクシングはプロ志向が強いので、日々の護身のために格闘技をやりたい、ずっと続けたい、という人には不向きな様に思います。

 以上が私が実戦的格闘技としてフルコンタクト空手をやっている理由です。しかし注意しなければならないのは、これはあくまで「実戦的」であって「実戦」そのものではないと言う事です。実戦は「何でも有り」です。武器を持っても良いし、複数人数での攻撃もありますし、車で体当たりしてもOKです。素手素足の戦いに限定しても目潰し有り、金的攻撃有り、噛み付きありです。

格闘技と言うからにはルールがあります。つまり禁じ手(使ってはいけない危険な技)があります。普段からの練習で何でも有りの練習をしていれば、強くなるまでに死んでしまいます。昔の剣豪のように真剣勝負(文字どおり真剣で切りあう)ことをしていれば元々強い人間は勝ち残りさらに強くなるでしょうが、弱い人間は強く成る前に切り殺されてしまいます。それでは弱い人間が強く成る為の格闘技の存在理由が無くなってしまいます。

これが格闘技がルールを持つ理由ですが、これは技の変質を招いてしまいます。実戦では使えない技が生まれてしまうのです。フルコンタクト空手を例に言うと、顔面パンチが無いが故に、相手との間合いを考えずにむやみやたらに間合いを詰めたり、ボディーブローの連打を打ちたいがために両腕が下がりっぱなしになり、顔面のガードが甘くなってしまったりします。また、寝技が無いために自分からコケてしまうような捨て身技を使ったりします。(胴回し回転蹴りなど)アスファルトの路上でこんなことは出来ません。自分の方が痛いです。

他の格闘技も大なり小なりルールによる“矛盾した技”が生じます。グローブを付けて顔面を叩いても、お互いに拳の何倍もある大きなグローブでは顔の両サイドにグローブを構えるだけで簡単に顔面ガードが出来てしまいます。また、防具を付けておこなうと打たれ強さが身につかないので、これも駄目です。

このように完全に実戦とオーバーラップする格闘技の練習体系はありません。しかし、それでもなお格闘技をやるのは「やらないよりはやる方が遥かにマシ」だからです。格闘技は本来は弱者のためのものだと思います。「今よりもっと強くなりたい」と思うからこそ格闘技を習うのです。ここまで読んでいただいたあなたは、たぶんそう思っているのでしょう。もし、まだ何の武術も学んでいないのだとしたら、わたしは、フルコンタクト空手を習うことをお勧めします。一番手っ取り早く今よりは強くなれるでしょう。健闘を祈ります。

※相手が凶器を持っている場合は、こちらも武器を持つべきだと考えています。自分の身を護るのに「卑怯」などということはありません。そして、よく護身術の本などで紹介されている「身近なものを武器にかえる」というものがありますが、急場しのぎの知識としては知っていたほうが良いかも知れませんが、普段から有事に備えることとしては不十分だと思います。専用の護身具を所持、携帯していた方が良いでしょう。 護身具の購入はこちらから

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フルコンタクト(直接打撃制)の空手。
顔面パンチ禁止のルールだが、素手素足の防具なしの激しい格闘技だ。

 

 


合気道
神秘的な技法だが、自由に技を出しあう練習が無いため疑問が残る。最近は乱取り稽古をする流派も出てきた様だが・・・・・。

 

 


少林寺拳法
写真は演武。立ったままの関節技は興味をそそるが、打撃に関しては・・・?。

 

 


柔道は有名なので説明の必要はないだろう。最近はプライドのリングで金メダリストの吉田秀彦選手が活躍している。だが、寝技は複数の相手には逆に不利になる。

 

 


柔道と共に組技系格闘技の勇、レスリング。柔道との違いは胴衣を着るか着ないか。それぞれにメリット・デメリットがある。



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