ネコらいふ

ネコらいふ


ネコが我が家に来てから1年…

「…うにゃぁ」

「よしよし」

今は俺の膝の上でお昼寝中だ。
こいつは行儀もいいし、かしこい。
人間の言葉を理解できるのか、教えたことは完全に憶えた。
誰だ…ネコは3日で忘れるって言ったヤツは…

「……すぴー」

「………」

「にゃぁ…」

「…カワイイなぁ」

なでなで。
俺はネコを撫でながら、幸せな気分を味わった。

「こんな幸せが、いつまでも続けばいいなぁ…」

「…にゅぅ…」

いつまで続けることができるかわからないが、今を大切にしようと思う。
人の寿命の方がはるかに長い。
そうなるとネコの方が先に死ぬだろう…
俺はそれを見届けてやらなければいけないのだ。
だから、生きている間の時間を大切にしよう…

「………」

「すぴーー」

…そんなことを真剣に考えてもしかたがない。
なるようになるさっ。
………
そうだっ、ネコとの生活を日記にしよう!
日記か…、書くのは何年ぶりだ?
それはおいといて、日記のタイトルは…

「…う〜〜ん」

タイトル……タイトル……

「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」

タイトル……タイトル……

「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」

よしっ!決まった。
ネコとの生活だけに…『ネコらいふ』に決定〜!

「今日から日記をつけていくか…」

「……にゃん…」

俺の独り言に、返事をするかのようにネコが鳴いた。

「日記のタイトルをつける前に、まずはネコの名前をつけるべきだろう…」

そう、このネコは1年たった今、まだ名前がついてなかったのだ…


おわり



トップへ戻る 前へ