阪神高速道路 阪神間南北線
 
区間
阪神高速5号湾岸線〜宝塚IC(中国自動車道)

◆推測される候補ルート
・候補1:武庫川左岸付近
・候補2:県道尼崎宝塚線付近(最有力?)
・候補3:道意線付近

全線を地下もしくは掘割等の半地下構造で検討していた模様

出入口
不明
(国道2号線、山手幹線の2箇所?)

開通予定
未定
(現在構想の具体化に向けた動きが中断されています)
総工費
数千億円程度?

路線概要
 5号湾岸線と中国自動車道の宝塚ICを結ぶ路線で、平成3年から兵庫県で具体化に向けた調査を進められ、当時の計画では平成9年には具体的なルート等を発表する予定でした。昭和40年代に阪神高速の路線として計画された武庫川線が再計画されたような路線構想ですが、この阪神間南北線はかつての武庫川線より東側の宝塚市-伊丹市-尼崎市を通るルートで構想されています。
 尼崎市議会の会議録によると、市としては地下トンネルでの建設を要望していたようで、その構造を想定してルート等を検討していたようです。宝塚市議会の会議録によると、新名神高速道路(当時の名称はは第二名神)への接続も前提となっているとの事で、まずは阪神高速5号湾岸線〜中国自動車道宝塚ICを整備し、その後に宝塚ICから北へ延伸して新名神へ接続する将来構想があったようです。
 ルートについては、武庫川左岸沿い、県道尼崎宝塚線沿い、道意線沿いの3ルートにて検討されていたようですが、どのルートで建設するかを公表されずに中断されています。
 構想の具体化に向けては、兵庫県、尼崎市、伊丹市、宝塚市、阪神高速道路公団が参加する阪神地域南北道路整備推進特別協議会にて検討を進めていましたが、関連する市では調査費の予算が議会で否決される市もあり、必要性は認識しつつも足並みが揃っていない面もありました。
 この武庫川沿いの地域は、元々昭和40年代に阪神高速武庫川線計画を公害を懸念した沿線住民による反対運動で計画休止にした経緯があるうえに、尼崎市には全国的に有名になった国道43号線の公害問題があり、さらにこの構想の中止を求める請願が尼崎市議会に出されるなど厳しい状況でした。協議会ではある程度正確な構想ルート図を作成していたしていたようですが、そういった反対の声もあり住民の理解を得ていないと判断したのか、兵庫県や各市の議会にも構想の詳細が公表されていません。そんな中、平成7年に阪神淡路大震災が発生し、構想の具体化は一時中断という状態になりました。その後、復興計画にも盛り込まれましたが、沿線からの反対運動以外にも、地下構造で数千億円以上が見込まれる事業費による採算性の問題もあったようで、結局は平成10年3月に阪神地域南北道路整備推進特別協議会にて、今後の技術開発の進展や社会経済情勢の動向を見定めていく必要があるという事になり、事実上中断状態になっています。

◆阪神間南北線と周辺の高速道路計画

↑この地域には阪神間南北線以外にも東神戸線という湾岸線に至る南北間の道路計画がありましたが、現在は両方共に中断状態です。
ですが、湾岸線への車の誘導は必須のようで、現在は「名神湾岸連絡線」が構想の具体化に向けて進行中です。



最有力候補は尼崎宝塚線の地下か?
 確かな情報とは言えないものかもしれませんが、この路線の通過市ではない西宮市議会では、平成7年12月にある議員さんが阪神地域南北道路整備推進特別協議会の構成メンバーの方から聞いた話をされており、「こう推定をします」と前置きをしつつもルートについては「東か真ん中か西か、こういうことでルートのことも議論されていましたが、大体は中に落ちついてきよるな、こういうように思います。」と若干ぼかしつつも尼宝線が最有力だという主旨の発言をしており、さらに「尼崎市民の反発もあるし、今いろいろと、まだ公表できる状況ではないなと判断をされているようですけれども、ランプをどこにつくるか。176号線にランプをつくるわけにいきません。国道43号につくるわけにはいきません。まあ国道2号か山手幹線かなということに落ちついてきます。」とまで発言しており、インターが国道2号線、山手幹線に想定されているような発言をされています。



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