16号大阪港線が旧天保山JCT計画の構造物を使用して接続されているので、一目では特に延伸や分岐を考慮したような構造物は現在の天保山には見当たりませんが、それでも接続ルートや出口を変更した為に現在も旧JCT計画の構造物が残っています。。
まず1箇所目が4号湾岸線からの天保山出口です。このJCTでは最初に開通した出口です。天保山JCTには出入口が併設されているのですが、現在ではこの4号湾岸線からの出口だけが他の出入口とは別に離れた位置にあり、同じ「天保山出口」という名称にも関わらず5号湾岸線や16号大阪港線とは全然違うところに降ろされてしまいます。ですが、元々の計画では5号湾岸線もこの出口に接続する計画だった為に、その接続部分が現在の出口の高架に残されています。
現在、天保山JCT上で4号湾岸線から天保山出口へは右分岐で出口へ向かう形ですが、旧計画では左分岐で出口となるはずでした。少しややこしいのですが、4号湾岸線→天保山出口用として用意された高架を本線にするべく、16号大阪港線への接続予定部分を使用して出口用の高架を拡幅した上で右へ分岐する出口用の分岐車線を形成、さらに出口の高架の左側に16号大阪港線の本線を接続して現在の天保山JCTが作られています。
◆開通当初の4号湾岸線の天保山出口
環状線方面への本線(16号大阪港線)接続用箇所が用意されています。反対車線の泉佐野方面車線についても橋脚が16号大阪港線からの本線接続で拡幅出来るように準備がされています。
↑1979年頃の4号湾岸線の天保山出口
マウスを乗せると
赤線で環状線方面への本線(16号大阪港線)接続用に用意された部分が表示されます。
◆拡幅工事中の天保山出口
環状線方面への本線(16号大阪港線)が天保山出口の左側に接続される事になりました。その為、下の画像(1985年6月頃)では当時天保山出口だった道路の拡幅を行い、本線が接続される出口の高架道路の左側に新たな橋脚を建設しています。。
↑1985年6月頃の4号湾岸線の天保山出口
◆現在の4号湾岸線の天保山JCT付近
天保山出口だった道路が拡幅されて出口分岐部を含めた3車線分ほどの幅になっています。この拡幅は環状線方面への本線接続用に用意されていた部分を使用しています。また、この部分から少し先の天保山出口が分岐する箇所では、車で走行した人なら気づいた方がいるかもしれませんが、16号大阪港線(環状線方面行き)の追い越し車線上を高架道路特有の「継ぎ目」が斜めに横切っており、後から計画に無かった方向へ高架道路を継ぎ足した名残があります。
反対車線の泉佐野方面も上の画像の開通当初と比べて道路幅が倍増しています。こちら側については16号大阪港線が予定通りの場所に接続されているので、特に変わった構造物は残されていません。
↑わずかにですが、旧JCT計画の16号大阪港線接続予定用の部分が残されています。
マウスを乗せると
赤線で本線接続用に用意されていた部分が表示されます。
本線として2車線分の幅で用意されていたものが、出口拡幅では1車線分程度の拡幅で良かったので、余ったものと推測されます。
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