ライティングによるシャドウ効果についていくつかの例で検証してみましょう。
シャドウはリアルに表現するするために重要な要素です、単一なライトでは一方向なシャドウしか表現されませんが数灯のダウンライトで表現された複雑なシャドウはリアルに空間を表現します。
リアルであることは各種設定の複雑さやレンダリング時間の増加にもつながります、仕事としてするのであれば使い分けが必要です、単一のシャドウであっても十分な場合もあります。


ライティングバリエーション

球形と角丸立方体にウッドのテクスチャーを貼付けライトの種類及び数による違いを見てみましょう。
オープンな空間に地面だけを設定します(デフォルトの白)背景は設定無しライトドーム標準で色はwhiteです、ライトドームを設定するとレンダラーは基本レディオシティーの反射回数1回になります。
環境パレットの光源からデレクショナルライトを強さ43%程で影を落とすにチェックが入った状態で設定します、カメラを任意に設定しレンダリングしたのが図1になります。
デレクショナルライトは無限遠の光源で太陽光のような平行な光なので面を均一に照らしシャドウは常にハードエッジです、シャドウとしてはクッキリしすぎていてますが一方向の光なのでハイライトはハッキリしています。

図101.png図202.png
次に、デレクショナルライト1灯追加しを強さ12%程で影を落とすにチェックします、先のライトの強さも12%程にしてレンダリングしたのが図2ですライトの方向にもよりますが2種のシャドウが表現されシャドウにもライトの影響がでています、シャドウだけではコチラのほうがリアルっぽいのですがハイライトが曖昧になっています、個人的には1灯でレイヤーレンダリングしシャドウカラーを加工する方がメリハリのある絵になると思います。

では、ダウンライトではどうなのでしょう、デレクショナルライトとライトドームを削除しそれ以外の設定はそのままにダウンライトを4灯追加しましたスポットライトの設定は図3です、反射回数3回でレンダリングしたのが図4です、いかがでしょう地面以外はオープンな設定ですが複雑なシャドウですしエッジもソフトでリアルに見えますダウンライト位置や方向によってはハイライトも工夫できそうですし面だけではなくエッジを際立たせることもできそうです。
図3スクリーンショット 2014-06-17 16.09.12.png図403.png

図4の条件では俯瞰以外に対応できませんので空間を設定してダウンライトで試してみたのが図5です、反射はより複雑になりシャドウはリアルです、好みもありますが表現したいポイントや時間との兼ね合いで使い分け出来ればいいと思います。
このようにシャドウやハイライトは想像以上の結果になります、常に全ての商品やパーツをモデリングする必要はありませんが想像では表現出来ないシャドウはよりリアルな表現へとつながります。
図504.png

室内のライティング

ライティングは難しくて何度もレンダリングを繰り返し効果を試します、建築物のようにある程度決まった条件下では空間でのスポットライトのピッチをある程度決めることも可能でしょうが全てにマッチすることはありません、常に試行錯誤の繰り返しです。
販促物や展示展開のスケッチをさせて頂くことが多いのですが制約のある空間や建築物のスケッチもあります、建築知識はほとんど無い為おかしな部分は気がついてもスルーして頂くとして参考程度にスケッチをご覧下さい。

光源となる照明器具が表現されてなくて申し訳ありません、床の間の位置なんてかなりいいかげんです(苦笑)
閉ざされた空間でのライティングの効果のみご覧下さい、設定の基本は図5と同じです。
スクリーンショット 2014-06-17 13.06.39.pngスクリーンショット 2014-06-17 13.07.24.png

次に窓から外光が入っている室内です、外光としてスポットライトを図のように設置し、ライトドームをwhiteで200%の設定をしています、外光のみのレンダリングはこんな感じです、背景の緑まで光で表現されています、このへんが「やってみなくちゃわからない」部分です

スクリーンショット 2014-06-17 13.01.27.pngスクリーンショット 2014-06-17 13.11.38.png
室内に2灯ダウンライトを入れてレンダリングした結果はこんな感じです逆行気味ですが外光を取入れた雰囲気としてはもう少し室内のハイライトが表現されていてもよいかもしれませんね、今度挑戦してみます。
スクリーンショット 2014-06-17 13.07.12.png


さて、内容的にものたらなくて申し訳ありません、今回はこんな感じでご勘弁ください。
次回は私もまったく使いきれていない「テクスチャー」の各項目の効果について触れてみたいと思います。