いつのまにか14回目を迎えました、少しはお役に立てているでしょうか?
流行のキャラクター物でもなくインテリアや建築でもない(苦笑)、販促なんてあまり取り上げられることのない分野でスタートした「展示演出パース講座」最近の内容を振り返ると面白くない、ひとつひとつは重要な事柄ですし私自身つまずき・つまずき覚えてきたことで理解しなくてはならないのですが「らしさ」がないのでしょうね、どこでもありそうな内容では面白くありませんし実践的ではありませんよね、そこで今回は商品周りのPOPを取り上げてみたいと思います。
具体的には商品に貼付けるシールやロゴ・各種POP類の3Dでの表現を解説出来ればと思います、あくまでも商品ありきの販促物ですインテリア等とは少し視点が違います、短時間で効果的な表現が求められます、完璧でなくてもほぼ現物に近い表現ができておればよいのです。
では、仮想の商品を例に解説致します。(仮商品や商品特徴などはクライアント様とは一切関係がございません)


商品のモデリング

新製品を扱う事が多くサイズや商品写真などの情報も少ない中でモデリングしなければなりません何度か修正する必要があることも考慮しておかなければなりません。
商品写真を合成してPOP類をうまく合成する手法もあります、仮モデリングの商品よりリアルな画像はできるのですがサイズや多種の提案には写真合成だけでは対応しきれません、急場であってもできるだけモデリングするように心がけましょう。
(例外として、複雑でパーツの多い構造の商品はモデリングに数日かかることもあります、そのような場合は・・・ご判断ください)

商品特徴はコードレス扇風機って設定です、「持ち運び自由」(場所を選ばないキャンプや車庫・トイレにも!苦笑)「柔軟羽で触れても安心」「クラス最軽量」「急速充電・省エネ」などかなりいいかげんな設定です、球体の状態でどこにでも自由に置ける!タッチセンサーでON&OFF!専用充電台!カラーは3色などチョイと遊んだ商品設定にしてみました。
オープンな空間にスポットを1灯設置しレイディオシティで反射回数1回でレンダリングしPhotoShopでシャドーのレイヤ%を下げています。
POPがメインなので商品のモデリングは飛ばしますね。
  単体の使用例E_3.jpg
   カラー展開E_2.jpg
充電器とのセットE_1.jpg


販促物の思考

商品特徴を訴求するために販促物は多種あります、貼付けシールから実演ブースそのものであったりもします、基本は商品周りのPOP類です、商品にどのように取付けられるか構造を理解しなければ表現できないものもあります、ですから仮であれ商品のモデリングが必要になります。
今回はノーマルなシールから立体的な構造のPOPや展示台まで考えてみたいと思います。

本来ならコピーライターやプランナー・グラフィックデザイナーが市場の動向やプレゼンの全体像と企画書・各POPのコピーなど役割ごとにつめるのですがとりあえず仮設定とします、ご了承下さい。(相変わらず文章が多いごめんなさい)
商品の方向性はお分かり頂けると思いますが、ネーミングや簡単なコピーぐらいないと表現できませんよね、そこで、ネーミングは「COBUTA」・・・・コピーは「コンセントなくても」「ど・こ・で・も・涼」ごめんなさい悪のりです。
使用シーンとしてコンセントの無い場所やコードが邪魔になるシーンをいくつか表現するって感じですかね、キャンプ・庭仕事・運動会の観戦・など平面的なイメージ及び、展示のラフなイメージはこんな感じです。
B_1.jpgCOB.jpg
グラフィックの下手さはご勘弁ください、ツールとしてはものたらない感じです、カタログやパネル類は必要でしょうし電気量販旗艦店にはモニターや専用展示台なんかも必要かもしれませんが商品の価格を考えても店頭での目立ち度からいっても今回はシンプルにまとめたいと思います、展示台は単体・フルライン(3台展示)の2種類を考えています。
店頭イベントや各種コラボなど販売の手段としては考えなければいけないことがありますが今回はそこまで表現できません(苦笑

POPを簡単にモデリングしましょう、イラストレーターで作成したデータを読み込みます、POPは旋回ツールや押出しツールで立体化し重ね「ブーリアン積ツール」で図1のような形状を作ります。
B_2.pngB_3.png図1B_4.png

スクリーンショット 2014-11-28 15.55.56.pngスクリーンショット 2014-11-28 15.58.07.pngスクリーンショット 2014-11-28 15.58.30.png

ブーリアン積や差などは思わぬ結果を生じることが多々あります、複雑な形状であればエラー表示や「なんじゃこりゃ?」って結果になります、モデルの作り方や順序によって結果が変わることもあります、いろいろ試してみてください。
ラフレンダリングの結果はこんな感じです。
F_1.jpg

充電器用シールとシーンシートのイラレデータ及びテクスチャーは下図のようになります、テクスチャーはjpgで十分です、もちろんRGBにしておいてくださいね。
C_1.pngスクリーンショット 2014-12-03 13.46.24.png
スクリーンショット 2014-11-28 16.23.19.pngスクリーンショット 2014-11-28 16.25.26.png

さて、STRATAにデータを読み込んで各テクスチャーを貼り込みます、シーンシートはシーン部分が起き上がる構造になっています、本番は少し厚めの用紙に片面印刷PP仕上げトムソン抜きってところです、折り曲げだけですので合紙などは必要ありません、シーンシートとシールは下図のようなイメージになります。
新規イメージ.psd

単体展示用の浮かせるフッキング金具を立体化します、イラストレータに側面のラフレンダリングしたものを配置し金具をレイアウトしていきます、5〜6mmぐらいの線材と板金とパイプで構成します、試作を作る段階では業者さんに相談して細部をつめるのですがプランの段階はこれくらいでよいでしょ、STRATAに読み込みグループ解除します、「パス押出しツール」で丸形状に押し出すのですが押出しツールのデフォルトのセグメント間のリブ数は「4」ですがこの数値では押し出された形状が変形しますので「12」ぐらいに設定します。
H1.pngH2.pngH3.png

「押出し」や「パス押出しツール」で組み立てます、パイプに線材を差し込みユリヤビスで固定します(ネジの細部までは表現しません)
商品との接点の部分には商品んに傷のつかない柔軟な材質が必要です、プラン段階では「絵に描いた餅」では困りますが挑戦的なプランが求められます。
「8割の実現性と2割の挑戦」なんて個人的には考えております。(オッサンの格言)
H4.pngフック金具.jpg

単体展示との組み合わせはこのようになります。
新規イメージ 17.jpg新規イメージ 16.jpg

中途半端ですが今回はココまで、最後まで仕上げておきたかったのですが年内に完成できそうもありません、なにかと忙しいはず?の師走に突入です、できるだけ早く続きをアップしますのでお許しくださいね。